3種類のブラックリストの解説!社内ブラック | 金融ブラック | 携帯ブラック

この記事で紹介する内容について

・3種類のブラックリストの特徴
・ブラックリストごとの違い
・MVNOとキャリアの社内ブラックの考え方

TCA(電気通信事業者協会)やTELESA(テレコムサービス協会)といった一般社団法人は、そこに加盟しているキャリアやMVNO業者の「不払い者情報リスト」を保有しています。
この「不払い者情報リスト」がいわゆる「携帯ブラックリスト」のことですが、キャリアやMVNO業者ではそれとは別に「社内ブラック」や「キャリアブラック」といったリストが存在します。
この他、キャリアやMVNO業者が参照できるリストの中には「金融ブラックリスト」というものもあり、これらのブラックリストにはそれぞれ違いがあります。
ここでは、「携帯ブラックリスト」「社内ブラックリスト(キャリアブラックリスト)」「金融ブラックリスト」の3つのブラックリストについての特徴について紹介します。
これらのブラックリストの違いをしっかりと理解し、現在の自分の状況についても併せて確認しておきましょう。

「社内ブラックリスト」って何?短期解約ブラックについて

「社内ブラックリスト(キャリアブラックリスト)」には、携帯電話を短い期間での契約と解約を繰り返すユーザーの情報が登録されています。
こうしたリストが作られる背景には、端末の転売をする人が増加していることが関係しており、端末転売目的の利用者を排除することもリストの目的のひとつです。

電気通信事業法改正の影響について

電気通信事業法が2019年10月に改正されました。
それ以前はスマホの普及に伴い、どのキャリアでもMNPによる端末代金の割引やキャッシュバックといったキャンペーンの結果、端末転売を目的とした申込みも決して少なくはありませんでした。
そのため、こうした端末転売目的の利用者を排除することを目的として社内ブラックリストが作られ、申込時にはそのリストに沿った審査が行われていました。
docomoでは「特価ブラックリスト」というものもあり、これも他のキャリアとは性格が多少異なるものの「社内ブラックリスト」のひとつといえるかもしれません。

2019年10月に電気通信事業法が改正され、その結果、キャリアでこれまで行われていた端末の大幅割引やキャッシュバックがなくなったことから、端末転売を目的として契約と解約を繰り返す人は減少傾向にあります。
逆に増えている傾向にあるのが安価な端末を提供している「OCNモバイルONE」や「IIJmio」「UQモバイル」などで活用されている「キャリアブラックリスト」に登録されているユーザーです。
これらのMVNO業者は、いずれも「1円スマホ」や「110円スマホ」などといった端末の大幅割引で顧客を獲得しており、こうした動きはキャリアの姿勢とは逆行しています。
そのため、電気通信事業法改正後では「キャリアブラックリスト」ではなく「社内ブラックリスト」という呼び方が一般的になりつつあります。

社内ブラックリストの共有されるのか?

「社内ブラックリスト」という名前の通り、このリストが共有されるのはあくまでも「社内」のみです。
つまり、それぞれのキャリアやMVNO業者が社内で保有することを目的としたリストのため、他の業者に情報を共有することはありません。
たとえばdocomoで社内ブラックリストに登録されてしまったからといって、他の会社で携帯電話の契約ができないわけではありませんので、その点は安心して良いでしょう。
ここで注意したいのは、この「社内ブラックリスト」はそれぞれの業者ごとに基準が異なる、という点です。
特にどの程度情報が保有されているのか、ということについては事実上調べることができませんので、場合によっては永久に登録されたまま、という可能性もあります。
このあたりは以下の「日本データ通信協会」の「電気通信事業における個人情報保護方針」に記載があり、ブラックリストの登録期間はこの方針に沿って業者ごとに決定されています。

”過去に料金を滞納し利用停止となった者の情報を契約解除後においても保存しておく等、業務の遂行に必要な限度で個人データを保存する場合であって、当該個人データを消去しないことについて相当の理由があるときは、保存期間経過後又は利用する必要がなくなった後も個人データを消去しないことができる。

引用:電気通信事業における個人情報保護方針

「金融ブラックリスト」って何?

────────────────────
ここでは便宜上「金融ブラックリスト」と呼び方を統一しますが、実際には「CICブラック」や「クレジットブラック」「信用情報ブラック」など様々な呼び方があります。
この「金融ブラックリスト」は携帯電話の契約の時以外にもクレジットカードやキャッシングなどの契約時にも参照されるもので、いわゆる信用情報に関する内容が登録されています。
過去にスマホ本体の割賦契約をした際の支払情報がこのリストに登録されていくので、契約時にはこのリストが参照され審査に使われることになります。

金融ブラックリストに登録される信用情報は以下の3つの機関で管理されています。
・CIC(指定信用情報機関)
・JICC(日本信用情報機構)
・JBA/KSC(全国銀行協会)
クレジットカードやスマホ本体の割賦契約における支払情報はCICとJICCとで管理されており、両社の記録は個別に管理されているわけではなく両社間で情報共有が行われています。

「金融ブラックリスト」の対象となるのは、スマホ本体の割賦契約にて支払いの滞納があった場合です。
通話料や基本料金などの通信料の滞納があると、これに加えて「携帯ブラックリスト」に登録されますので、新規に携帯電話を契約することは相当難しくなるといえるでしょう。

なお、金融ブラックリストに登録された状態でも格安SIMを契約したい、という場合ですが、まずはスマホ本体の割賦契約をせずに一括で購入する、という前提で以下の記事を参考にしてみてください。
参考:クレジットブラックでも契約できる格安SIM

携帯ブラックリストって何?

携帯ブラックリストは各キャリア・MVNO業者間で情報共有されます。

先ほども少し述べましたが、通話料や基本料金といった通信料を滞納し、強制解約となった場合は「携帯ブラックリスト」に情報が登録されます。
この携帯ブラックリストは「TCA(電気通信事業者協会)」や「TELESA(テレコムサービス協会)」が管理しており、これらの団体に加盟している各キャリアやMVNO業者には情報が共有されています。
たとえばdocomoで料金の滞納をして強制解約になった場合、その情報は他のキャリアでも共有されているので、他社に乗り換えたいと思っても契約そのものができないということになってしまいます。

携帯ブラックリストを共有している企業まとめ

利用料金の不払いや滞納といった情報はTCA(電気通信事業者協会)とTELESA(テレコムサービス協会)に加盟している企業間で共有され、契約時の審査に参照されています。
ここでは両団体に加盟しているキャリアとMVNO名に加えて企業を一覧でまとめました。
この一覧にあるキャリアやMVNOの間で携帯ブラックリストが共有されています。

キャリア
・docomo
・au
・Softbank
・楽天モバイル
・Y!mobile(キャリアのサブブランド)
・UQモバイル(キャリアのサブブランド)

MVNO

・IIJmio
・OCNモバイルONE
・mineo
・b-mobile
・NifMo
・Freetel
・TONE
・BIGLOBEモバイル
・LIBMO
・DTI SIM
・スマモバ
・カシモ
・J:COM MOBILE(J:COM契約者限定)
・MediSIM(PCセット契約)
・リンクライフ(Broad WiMAX、UQモバイル代理店)
・BiZiMo(法人向け)
・ちゅピCOM モバイル(広島県の一部限定)

電気通信事業者協会加盟企業一覧

NTTドコモ
KDDI、沖縄セルラー電話
ソフトバンク
UQコミュニケーションズ
ウィルコム沖縄
ケイ・オプティコム
東日本旅客鉄道

テレコムサービス協会加盟企業一覧

インターネットイニシアティブ
サジェスタム
ラネット
ヤマダ電機
ノジマ
日本通信
汐留モバイル
ニフティ
フリービット
トーンモバイル
UQモバイル沖縄
ビッグローブ
TOKAIコミュニケーションズ
アクセル
SORAシム
Link Life
ドリーム・トレイン・インターネット
MEモバイル
ケーブルネット下関
ジェイコム九州
土浦ケーブルテレビ
メディエイター
ジェイコム東京
ジェイコムイースト
ジェイコムさいたま
ジェイコム千葉
ジェイコム多摩
ジェイコム東葛葛飾
ジェイコム東京北
ジェイコム中野
ジェイコム港新宿
ジェイコム千葉セントラル
ジェイコム市川
ジェイコム船橋習志野
ジェイコム北関東
ジェイコム川口戸田
ジェイコム武蔵野三鷹
ジェイコム八王子
ジェイコム日野
ジェイコム足立
ジェイコム大田
ジェイコム湘南
ジェイコムウエスト
ジェイコム札幌
ジェイコム南横浜
ジュピターテレコム
スマートモバイルコミュニケーションズ
ちゅピCOMひろしま
楽天

最終的な社内ブラック登録の判断は各企業ごとに異なる

携帯ブラックリストは各団体に加盟している企業の間で共有され、契約時の審査で活用されています。
ただし、ブラックリストに登録されている情報を受けて契約するか、しないかを最終的に判断するのは各企業ごとに異なります。

つまり、過去に滞納したことがある(=携帯ブラックリストに登録されている)からといって、それが必ずしも新規契約ができないということでもありません。

もちろん契約できるという保証もありませんが、まずは申込みをしてみる、というのもひとつの方法です。
ただし、携帯ブラックリストに登録され、さらに不払い者情報のリストにも登録されているという場合にはかなり厳しい状況となります。
そこで、このサイトではとある格安SIMを紹介しています。

最新情報をチェックしよう!