携帯電話の利用料金を滞納した結果「携帯ブラックリスト」に載ります。携帯電話の料金を延滞したり、不払いを起こしたりしたなどの事実が「一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)」「一般社団法人 テレコムサービス協会(TELESA)」に登録された状態です。
携帯ブラックリストに載ったとしても、半永久的に履歴が残るわけではありません。しかし、登録されている間は携帯電話の新規契約ができないなど、さまざまな制限を受けます。携帯電話は普段の生活の中で必要不可欠なアイテムの一つでもあるので、携帯ブラックリストに載らないように、支払期日どおりに料金を支払うのが賢明です。
「すでに滞納が長期化して携帯ブラックリストに載った状態にある」
「今後携帯ブラックリストに載るかもしれない」
「携帯ブラックリストの登録期間が気になる」
本記事では、携帯ブラックリストの登録期間について詳しく解説します。携帯ブラックリストから履歴が削除されるための条件をはじめ、携帯ブラックリスト以外にも注意したいCICブラックや社内ブラックリストについてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
また、以下の記事でも携帯ブラックリストの時効について解説していますので、本記事と合わせてチェックしておきましょう。
携帯ブラックリストの登録期間はどのくらい?削除条件は3つ
携帯ブラックリストに載ったとしても、一定の条件を満たせば削除されます。
・携帯電話料金の滞納を解消した
・自己破産の手続きを行って免責許可決定を受けた
・携帯電話料金の不払いを理由に強制解約されてから5年が経過した
条件別に内容を解説します。
携帯電話料金の滞納を解消した
携帯電話の基本使用料・通話料などは、信用取引に該当しません。未払い分の携帯電話料金や延滞日数に伴う延滞金などを支払えば、携帯ブラックリストから削除される条件を満たすことが可能です。
携帯電話料金を滞納した状態で強制解約となった場合、携帯電話会社が加盟する「一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)」「一般社団法人 テレコムサービス協会(TELESA)」に不払者として以下の情報が登録されます。
・氏名
・性別
・生年月日
・住所
・契約解除前の携帯電話番号
・連絡先電話番号
・料金不払い状況
これらの情報は平成11年4月から、携帯電話会社間において共有されています。滞納が解消されていない場合、その事実を他の携帯電話会社でも確認できるため、新規契約やMNP契約ができない仕組みです。
一度強制解約となった携帯電話会社との再契約は、社内ブラックリストに載っている可能性が高いので厳しいでしょう。しかし、滞納を解消すれば他の携帯電話会社となら新規契約できる場合があります。
自己破産の手続きを行って免責許可決定を受けた
自己破産の申し立てを行い、裁判所から免責許可決定を受けることも携帯ブラックリストから削除される条件の一つです。免責許可決定を受けると滞納した携帯電話料金の支払いが免責され、携帯電話ブラックリストに載った情報が削除されます。
また、携帯電話料金の滞納解消時と同様に、他の携帯電話会社となら新規契約が可能な場合があります。
携帯電話料金の不払いを理由に強制解約されてから5年が経過した
各携帯電話会社間で共有される不払者情報は、契約解除から5年が経過した後に自動で削除されます。結論から言えば、携帯電話料金の滞納を解消しなかったとしても、時間さえ経過すれば携帯電話ブラックリストからの削除は可能です。しかし、携帯電話料金の不払者情報が登録されるのは、携帯電話ブラックリストだけではありません。
この後に解説するCICブラックや社内ブラックなどの登録期間は携帯電話ブラックリストとは異なります。携帯電話ブラックリストから不払者情報が削除されたとしても、携帯電話の新規契約やMNP契約に制限を受ける状態はその後も継続するのです。
CICブラックリストは完済から5年後に削除
スマホの端末代金を分割払いにしている人が注意したいのがCICブラックです。分割払いは信用取引に該当するため、端末代金を61日または3ヶ月以上滞納したり、残債のある状態で強制解約になったりするとCICブラックリストに載ることを避けられません。
携帯ブラックリストとの違いを理解できない人もいるかもしれませんが、携帯電話料金の滞納によるブラックリストは以下のように分別されます。
滞納した料金 | 登録される
ブラックリスト |
携帯料金
(基本使用料・通話料など) |
携帯ブラックリスト
(TCA/TELESAブラック) |
端末料金
(分割払いのスマホ代金) |
クレジットブラックリスト
(CICブラックリスト) |
携帯電話の基本使用料・通話料などの滞納だけなら、5年間が経過した後に携帯ブラックリストから削除されます。しかし、端末代金の分割契約があると滞納している携帯電話料金の完済から5年が経過しないとCICブラックリストから削除されない仕組みです。
携帯ブラックリストに登録された場合、制限を受けるのは携帯電話の契約のみです。CICブラックリストは、指定信用情報機関の一つである株式会社シー・アイ・シー(CIC)に金融事故情報が登録された状態を意味します。
【株式会社シー・アイ・シー(CIC)とは】
株式会社シー・アイ・シー(CIC)とは、信用情報というクレジットカードや各種ローンの取引事実を客観的に登録した情報を管理する機関です。信用情報には、申込情報や契約内容をはじめ、支払状況や延滞情報なども登録されています。 |
携帯電話の分割払いだけでなく、クレジットカードや各種ローンの審査で必ず確認するのが申込者の信用情報です。信用情報で「いつ」「どこで」「どのように」借金を返済したかを把握できるので、返済能力の確認に使用します。
そのため、CICブラックになってしまうとクレジットカードや各種ローンに申し込んでも、携帯電話の料金滞納が理由で審査に落ちてしまうでしょう。完済後5年が経過すればCICブラックリストから削除されますが、登録期間中はクレジットカードや各種ローンの新規契約や更新ができません。住宅や車購入、子どもの教育資金などライフイベントを理由に高額なお金が必要でも、現金で用意しなければいけないことを理解しておきましょう。
社内ブラックリストは削除されない
携帯電話料金の長期滞納、強制解約など、携帯電話会社に損失を与えた場合、社内ブラックリストに登録されます。各携帯電話会社が実際に社内ブラックリストの存在を公表しているわけではありません。しかし「不払いを起こした相手と再契約を行わない」など、何らかのペナルティを設けているのが一般的です。新規契約の手続きを進めたところで、審査に落ちたり、契約を断られたりするでしょう。
社内ブラックリストの登録期間は明確にされていませんが、半永久的であると考えたほうが良いかもしれません。迷惑をかけた携帯電話会社と再契約するのではなく、携帯電話料金を滞納した事実を反省して他の携帯電話会社との契約を検討してみてください。そのうえで他の携帯電話会社と契約ができたなら、滞納しないように支払い管理を徹底することが重要です。